【 スタッフのきもの日誌 2016年 9月  大阪 松原 富田林 】




2016,09,28 (水) 秋の夜長に  『 梟(ふくろう)の城 』 司馬遼太郎


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だいぶ日が短くなってきましたね。

秋の夜長。

こんな日は、最近読んだ本の話でも。

『 梟(ふくろう)の城 』 司馬遼太郎

『直木賞』受賞作であり、元々新聞記者であった司馬遼太郎氏が作家に転身するきっかけになった作品でもあったようです。

海外からの方には必須のキャラクターであるサムライや忍者。

『忍者』といえば、伊賀と甲賀の忍者が有名ですね。

『 第二次伊賀の乱 』 という織田信長による伊賀地方の大殺戮事件の後の葛籠重蔵
(つづらじゅうぞう)という伊賀忍者の生き方を通して当時の伊賀忍者の精神や習俗を描いたのがこの小説。

忍者というのは現代の『スパイ兼傭兵』という感じでしょうか?


権力に寄り添うことなく、特定の主を持たず、己の忍びの技術を時の権力者達に売ることで生きていた人たちであったようです。

ところが、権謀術数盛んな戦国時代にはこういった忍びの技術が引く手あまただったのですが、豊臣秀吉、徳川家康らの時代を経て戦の少ない平和な世の中では、忍びの技術そのものが必要のない時代に。

乱世から泰平に時代が変わる中、伊賀や甲賀の忍びの生活も、そして考え方も変わっていく。

そんな移り変わりをハラハラドキドキのアクション映画のようなテンポで描いた小説です。

単行本化されたのが1959年ですから、半世紀以上も前に書かれた作品ですが、今読んでも、大変、面白い小説でした。


余談ですが、文中に忍びの道具や技術 ( 例えば水蜘蛛の術 ) の解説のような箇所があり、忍術に憧れた子供の頃のような気持が蘇り、久しぶりに忍者屋敷とか行ってみたくなりました。











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